裏千家前家元・千玄室・・先祖,里見義親と八犬伝の縁
裏千家家元・千玄室 ご先祖と八犬伝の縁・・・ 2014.8.10 03:12 祖先千利休の曽祖父の時代に遡(さかのぼ)ると、祖は里見義親(よしちか)になる。・・・何気なく父にこの話をしたら「里見家と千家とは関係あるのだよ」と言われた。 利休は堺の納屋衆の一家である田中家に生まれ、幼名は与四郎と名乗った。成人して茶の道に入り、武野紹鴎(たけのじょうおう)に師事した。祖父は千阿弥で室町御所に出仕、それこそ『君台観左右帳記(くんだいかんそうちょうき)』(唐絵・唐物による座敷飾りの規式書)のもと、茶や文化関係の仕事に携わっていた。その祖父は里見義親の子孫で田中家をたて房総から京に、そして堺へということになる。・・・ 里見八犬伝はなかなか愉快な小説である。仁・義・礼・智・信の玉をめぐっての姫と犬との出合いの筋書で、この仁・義・礼・智・信が武士道の魂となっている。孔子の教え儒教が、その後に道教が伝わると、鎌倉時代後半より道教が論語とともに武家の教養の第一義となった。 利休は茶の湯という単に茶を喫すということを通じて、主客相互の在り方と、一●(いちわん)に己の心を託す哲学的思想を確立して茶道を大成したのである。仁・義・礼・智・信を含めて「和敬清寂」という四文字で一●の茶の大義を教示した。 里見八犬伝の仁・義・礼・智・信は、武家のみならずあらゆる人にとって、生活上必要な規範であることは申すまでもない。人間は絶えず輪廻(りんね)という目に見えない縁で生きている。お盆月を迎え、誰もが目に見えないご先祖の供養をすることの重要性を忘れてはならない。(せん げんしつ) ・何日前の産経新聞に裏千家前家元・千玄室、エッセイが載っています、お客さん新聞を切り抜いてもってくれました。